心理学は最近何かとクローズアップされることも多く、人々の関心も高まっています。実は心理学にはいくつかの分類があって、それぞれ対象が異なります。
その中の一つである認知心理学は、情報処理の観点から認知活動を研究するものです。人は様々な認知をし、その認知が経験となって物事を判断する際の材料とするようになります。
認知活動を研究すれば認知の仕組みやそれによりどのような現象が引き起こされるのかを研究することができます。
研究の対象は人の知覚、理解、記憶、思考、学習などであり、これらは脳科学や神経心理学、情報科学、言語学などの学問とも深く関わっています。
また、行動心理学とは行動主義の観点から心理学へのアプローチですので、行動を観察して科学的に分析をすることにより心理を研究するものです。行動心理学の場合、根っこにあるのは行動主義の考え方ですので、行動主義心理学と呼ばれることもあります。
実験としてはパブロフの犬が有名であり、ベルを鳴らして犬にエサを与えることを繰り返していると、次第に犬がベルを聞くだけでエサがもらえると感じるようになって唾液が分泌されるようになりました。
行動心理学においては、行動は遺伝と環境の組み合わせで決定されるものとされています。
さて、認知心理学と認知科学との違いですが、
認知心理学では脳科学、神経科学、神経心理学、情報科学、言語学、人口知能などと結びついて認知科学を発達させました。
認知科学の場合には心理学だけでなく認知心理学による研究成果も考察の対象となっており、個々の総合運動を脳科学的なアプローチによって見ることにより物質的なメカニズムとして観察することを可能にしています。
人には無意識というものがありますが、その無意識も脳科学や認知科学によれば存在が明らかになっており、このようなことにおいても科学的なアプローチを行っているところが認知心理学との違いであり、非常に大きな特徴だといえます。