スマートフォン、パソコン、タブレットなどのIT機器を絶えず使用していると情報過多で脳機能が低下して記憶力が悪くなると言われています。
最近、覚えが悪くなった、すぐ忘れてしまい思い出せないと記憶力に不安を感じている方はいらしゃいませんか?
それは、スマホ認知症とも呼ばれており、30~50代の働き盛りの若い世代に目立ってきています。脳に入ってくる様々な情報は、前頭前野で処理されます。しかし、この部分が過剰な情報により、脳がオーバーワークで疲弊した状態、脳過労になったからなのです。
体が疲れ過ぎたら過労になると同じで、脳も限度を超えて酷使すると過労になります。
すると思考力や判断力が低下したり、集中しにくくなったり、もの忘れが増えたりします。
●情報処理をする前頭前野は、大きく分けて3つの機能があります。
①浅く考える機能(ワーキングメモリー)
②深く考える機能(前頭前野の熟考機能)
③ぼんやりと考える機能(デフォルトモード・ネットワーク(DMN))です。
私たちが考えたり判断するうえで、「①浅く考える機能」と「②深く考える機能」をバランスよく、使わなければなりません。
そして、3番目の「③ぼんやりと考える機能」はとても大切な機能です。
専門的には深いので、ここでいうデフォルトモード・ネットワーク(DMN)とは、脳のメンテナンスと捉えて下さい。
メンテナンスが行われる事で、ストレスが解消したり、「感情・知識・行動」などから、必要なものを置換して結びつけて創造性が高まっていくのです。
しかし、スマホへの依存度が高く、脳がぼんやりする暇がなくなると、このシステムが正常に機能しなくなり、休みたいときにも休めなくなります。
私たちは食べすぎると肥満、生活習慣病になる、つまり体に良くないということを知っていて、食べる量を制限したり、バランスのいい食事を心がけたりします。
同様に脳も一緒です。
情報が脳に入り過ぎると消化不良を起こし、情報メタボになってしまいます。
情報の出入りを自分で意識的にコントロールし、自分の健康を守る必要があるのです。
●日常生活でできる具体的な対策
(1)1日5分、ぼんやりする時間を持つ
デフォルトモード・ネットワーク(DMN)、ばんやりと考える機能は、人間だけが持っているもので無駄な時間ではなく、とても貴重な時間です。私たちの脳の健康を維持するために欠かせません。
(2)ネットで調べ物をしたときは、手書きでメモをとる
自分で情報をまとめるというような、アウトプットを目的としたインプット(情報収集)を心がける。自分で情報をまとめることは、脳の活性化にも有効です。
(3)思い出す力が必要
漢字、テレビ番組、有名人の名前など思い出せないとき、皆さんはどうしていますか?
すぐにスマホやパソコンで検索してしまう人も多いのではないでしょうか。
しかし、そんなに依存ばかりしていると、脳は老化するいっぽうです。
自分の頭で考えることも必要ですよ。
(4)デタル・デトックス
一日中、スマホを触っていては脳が疲れるだけです。毎日スマホ情報をチェックしないと気が済まない人いるでしょうが、就寝2時間前までがベストと言われています。
なかなか難しいかもしれませんが、意識してスマホ断ちを心がけましょう。
睡眠に影響すれば、不眠、自立神経の乱れ、鬱へと心の病気を発症する可能性もありますし、疲労感、頭痛、めまいと体調も崩れていきます。
IT機器はとても便利ですが、使い過ぎも良くないのです。
脳の老化スピードは、脳にどれだけ良いことをしていたか、悪いことをしていたかで大きな影響をうけます。さらに将来の認知症発症にも関係していると考えられています。
つまり、スマホ認知症が進んでいる人は、脳の老化や疲弊が普通の人より進んでいる状態であり、そういう人は20年後や30年後になってから、アルツハイマー病などの認知症を発症する可能性が高いのです。
日々の食生活、飲酒、喫煙だって、健康に影響しますよね。
それと一緒です。
どれも、自分次第で始められるものですから、今のうちから、気をつけたほうがいいですよ。
ぜひ、実践してスマホ認知症にならないようにしましょうね。
以上、本日のblogress(ブログレス)でした。