老子と孔子の思想

 

老子と孔子、この名前を一度は耳にしたことがあるでしょう。

老子は、中国の二大思想書(老子、論語)としても名高く、孔子は中国で最も有名な思想家の一人です。

この二つの名前に関しては、日本でも非常に有名で、学校では社会の授業や、歴史の教科書に、必ず登場します。

良く勘違いされすいのは、老子人物の名前だと間違って認識している人も少なくないでしょう。実際は書物の名前です。

同じ哲学関連なのに、孔子人物名老子書物の名前なので、非常に混同しやすいです。

 

 

孔子の儒教の教えと、老子の道教の教えや名言はビジネスや自己啓発にも使えますので、様々な書籍で纏められ、現在でも人々に愛されています。

この非常に有名な東洋哲学の先駆者であると老子と、孔子ですが、それぞれの説く思想は異なります。今回は老子と孔子、それぞれの教えの特徴等を纏めてみます。

 

■老子について

老子は正確には老子道徳経と言う書物ですが、一般的には老子と短縮して呼ばれています。この老子の中に出てくる教えの中で、日本人に最もなじみ深い名言の一つに「上膳は水の如し」があります

数多くの老子を取り扱った書籍でも必ず挙げられる代表的な名言であり、日本酒の銘柄としても使われているので、お酒が大好きな方は老子は知らなくても、この言葉は知っている人もいるでしょう。

この「上膳は水の如し」の意味の意味は、
水のようになりなさい。人とはむやみやたらに争わず、常に低くいところに留まるように」、と手本にすべき生き方として水を例にあげています。

この言葉は、老子の基本的な教えで、基本的に「争わないこと」、「競争しない」ということです。

これだけ聞くと私たちは競争しないほうが良い、「競争から降りて生きる」=負けを認める事、とネガティブに捉えてしまいますが、

老子によれば、水こそがどれだけ堅く強い物にも打ち勝つことができるという考えです。

水は、流れの中で、数百キロの以上の重さの大きな岩であっても少しづつ動かすことができ、岩を丸くしたりし、時に流れが強くなり、山や街を飲み込む事もあります。

水は静かで謙虚で穏やかでありながらも、何事にも勝る強さがあります。
水のような強さを心がけて生きれば、現代社会の中でも上手に生きていけるのかもしれませんね。

 

■孔子の教え

孔子の教えも日本でも数多くの書籍として取り上げられており、その名言は四字熟語にもなっているのでとても有名です。

誰しもが耳にしたことがあるものとしては「温故知新」があります。
この言葉は国語の授業で必ず習うので、日本人なら誰もが聞いたた事があるでしょう。

この教えの意味は、
古いものを大事にすれば、新しくてより良い物を発見する、古い物こそ軽視しないで大事にする。基本を忘れずに大事にすれば、物事は良い結果を生むと説いていると言われています。

 

■まとめ

老子と孔子の二つの教えの違いを簡単に纏めると、
・老子は、物事視野を広げて、自然の摂理、万物の根源に逆らわず、「ありのままに生きよ」と自然科学的な視点から環境、状況に適応し生きる事を説いた『書』

・孔子の教えは、現実社会での『道徳、礼儀』といった生き方を説いており、道徳、礼儀を身につける事こそ、人を育て、社会の向上につながるといった『社会学の書』といった所でしょうか。

皆さん、一人ひとりが、そこから何を感じ、読み取るかは、個々によって違うと思いますが、機会があれば是非、読んでみて下さい。

 

 

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