脳波をシータ波に導くことが大切

 

学生の頃、それなりに勉強時間を確保しているにも関わらず、成績が上がらず、学年の順位にも差が出て、悩んだ事はありませんでしょうか。

さらに、暗記が苦手な人にとっては、テスト前の時間というのは、いくらあっても足りないものです。

当時は、「地頭が違うから…」と、自身も諦めたりしましたが、脳の特性を知り、上手く使えていれば、違った結果だったのかも知れません。という事で今回は脳波のお話です。

 

 

脳波の種類は大まかに分別すると4種類、若しくは5種類です。
(下記、脳の周波数が低い順に列記)
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δ(デルタ)波
4.0Hz以下
ノンレム睡眠、深い睡眠状態
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θ(シータ)波
4.0Hz~8.0Hz
レム睡眠、夢を見ている状態、眠りに落ちる直前のような状態、深い瞑想状態

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α(アルファ)波
8.0Hz~14.0Hz
心も体もリラックスして落ち着いている状態
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β(ベータ)波
14.0Hz~30.0Hz
仕事や家事など日常生活、普通の思考状態
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γ(ガンマ)波
30.0Hz以上
興奮している状態、脳の活動状態が最大に高まり、心身の機能が向上する。
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ガンマ波については、認知や記憶などの高次脳機能シータ波と伴に発生する。また、チベット仏教の僧侶の協力を得て、瞑想中の脳波を調査すると、ガンマ波が優位に観測される等、今後、研究、解明されていく脳波です。ガンマ波も興味深いですね。

 

■シータ波とは?、その特性

皆さんも耳にした事がある、
アルファ波という脳波は、学習の内容に大きく影響しているということは近年の研究で判っています。

そして、それよりもさらに深い【シータ波】という脳波が最近注目されています。

「はっきり起きている状態」と「眠りについていく瞬間」の狭間で起こる脳波の状態で、日常生活で例えるなら、勉強中に居眠りしてしまう寸前の状態に出ている脳波です。

周波数が最も長く、動きが最もゆっくりとした特徴があり、目がきちんと覚めている状態で出せるようになれば、「記憶力が良くなる」、「集中力が上がる」といった効果が期待できるのです。

シータ波は、記憶をつかさどる脳の海馬周辺から発生することが確認されており、海馬が活性化し記憶力が良くなると考えられているのです。

 

私たちは、日常生活をおくっている時、たいていベータ波が主体となっています。ストレスからの解放され、リラックス状態にある時、脳波はアルファ波を出します。

そして、究極のリラックス状態何かに没頭している状態では、シータ波が発生し、集中力記憶力が向上します。

最近は、有名な企業でもマインドフルネスという言葉で実践され、瞑想、ヨガが効果的であると言われていますよね。

このシータ波を自由にコントロールして出せるようになれば、仕事や学習面で有利になりますし、仕事や勉強で行き詰まっている時、シータ波を出すことで、潜在意識が刺激され、ひらめき、直観力が鋭くなるといったことが起こり、新しい発想の考えが浮かぶ可能性もあるのです。

 

■新生ニューロンを生み出す

シータ波には、神経細胞(ニューロン)を刺激する役割もある事が解っており、その結果、新生ニューロンを生み出す効果も、あると考えらています。

今までは、神経細胞というのは大人になれば減少の一途をたどり、記憶力が悪くなったり、新しいことにチャレンジするのが難しいのは加齢により仕方がない事だと考えられていました。

 

しかし、新生ニューロンが作られるということは、記憶や学習、運動などの多くの情報処理能力が高まるということであり、今まで持っていた神経細胞が減ってしまったとしても、新しく神経細胞を作り出すことが出来れば、脳の活性化は可能となるのです。

 

そんな重要なシータ波を自由自在に操ることなんて不可能だと思う人が多いでしょうが、コントロールすることは可能と言われています。

初めての経験」や「好奇心、新しい事に興味を抱く」と海馬周辺からシータ波が発生し、記憶に残りやすいのです。思い起こせば、「初めて経験する事」って、鮮明に覚えてたりしますよね。

また、運動や学習といった刺激が、ニューロン新生を活性化させることも解っています。

逆に、ストレス睡眠不足といったものはニューロン新生の活性化を止めてしまいます。

 

■まとめ

老化を止めることは不可能ですが、
運動、仕事や学習でストレスをためない、生活習慣を見直すといったことは誰にでもできることです。

シータ波をコントロールするには、自分自身の考え方、行動、生活習慣をもう一度、見直してみると良いですよ。

脳のメカニズムは非常に複雑で、解明されていない事が多いですが、「知っている」と「知らない」では、行動も変わってきますので、上手く使って自身の能力を最大限に活かしていきましょうね。

 

 

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